ひとむれ

  このコーナーでは、家庭学校の月毎の機関誌である『ひとむれ』から一部を抜粋して掲載しています(毎月上旬頃更新予定です)。   職員が、家庭学校を通じて感じたことや伝えたいことを表しています。是非、ご感想をお聞かせください。

※都合により『ひとむれ』本誌と内容が異なる場合がございます。ご了承下さい。
2015年02月号

「家庭学校冬本番」

校長 仁原正幹

 冬の北海道家庭学校は白銀の世界です。オホーツク海まで直線距離で二十キロほどしか離れていないためか、流氷が接岸した途端に一気に冷え込みが進んだように感じます。

 年間降雪量としては日本海側の豪雪地帯ほど多くはないのですが、時折ドカ雪に見舞われます。十二月中旬の暴風雪のときには、オホーツク地域の至る所で道路の除雪が追いつかずに交通麻痺状態となりました。街から五キロほど離れた森の中にある北海道家庭学校は、二日間陸の孤島状態に陥り、分校の授業も休みになりました。

オホーツク・ブルーの晴れ間が見える日も多いのですが、断続的に細かな雪も降っており、そのまま解けずに日毎に積もってきています。各寮舎も本館も職員の住居もみな雪に覆われています。未明から職員がホイールローダーを駆動し、日中は子ども達も加わって全校で除雪作業に精を出しています。敷地内には至る所に道路が張り巡らされており、主要な生活道路だけでも総延長が二・六キロほどもあるので、冬の家庭学校は雪との戦いの日々が続きます。

 そんな中で、子ども達の冬の楽しみは何といってもスキーです。北海道家庭学校には簡易リフトも備えた本格的なスキー場があります。児童福祉施設で自前のスキー場を持っているのは、おそらく全国でもウチぐらいのものでしょう。

 校門を入ってすぐ左手に見える神社山の頂上から、全長二百メートルほどの立派なゲレンデが作られています。その昔、職員と子ども達が木を切ったり、整地したりして造成したもののようです。簡易リフトについては、昭和五十年代に遠軽町内のスキー場からお下がりをいただいたもので、リフトを動かすエンジンを設置するために、山頂近くまで生徒たちがコンクリートをバケツリレーしたそうです。

 一月十九日からは四日間の日程でスキー学習が行われ、スキー指導員の資格を持つ七名の自衛隊員さんに指導していただきました。最初の三日間は自前のスキー場でしたので、施設職員と分校教員はゲレンデの整備やリフトの操作にも奮闘しました。分校教員の中にはスキー上級者も多く、子ども達の特性に合わせて寄り添い励ます見事な授業が展開されました。

 最終日は町内のロックバレースキー場で検定をしていただき、受検した児童・職員の全員が一級から四級までのバッジテスト合格という素晴らしい成果が得られ、子ども達の輝く笑顔が見られました。

 自衛隊遠軽駐屯地の皆さんによるご指導は、昭和六十年から三十年も続いています。格別のご理解とご支援をいただいていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。